================================================== 「2DR BASIC」 ・このテキストは変更/流用/再配布が可能です。 ================================================== ver.002 kenji fushimi 2007/11/15更新 ================================================== 0 はじめに 0-1 TRPGをつくろう!  あなたのテーブルトークRPGを作りましょう!  このテキストは「2DRシステム」の基本ルールです。これをフリーシステムとして開放します。つまり、みなさんはこの基本システムを自由に改造し、自分のTRPGをつくることができるのです。 0-2 使用するサイコロと2DRの基本  2DRシステムでは、使用するサイコロは六面体サイコロのみです。これを「d6」と呼びます。  ダイスを振るのが必要なとき、「1d6する」というような記号表現を用いています。これは「六面体ダイスを1個振って、その値を得る」という意味です。数値は1〜6になります。「2d6する」はダイス2個を振って、その数値を足し合わせた値を得るという意味になります。この場合の数値は2〜12になります。同じように「3d6」「4d6」という記述方法で、サイコロの値を足し合わせることを意味します。  一方、特別なダイスの振り方に「2DR」というのがあります。これは、2d6と基本的に同じ振り方をするものの、6の目が出たときは0として読んでください。これによって数値は0から10の値となります。  ただし、このとき、6と6のみは特別な出目として、判定における「ファンブル(自動失敗)」とします。  また6の目が出た回数を、特別な値エフェクトポイント(EP)として数えておき、後にそれを用いてドラマチックな効果を得ることができるのです。  1と6が出た場合、数値は1で、EPは+1になります。  6と6が出た場合、ファンブルですが、EP+2となります。 1 キャラクター 1-1 四つの基本能力値  物語の主人公であるプレイヤーキャラクター(PC)は次の四つの数値によってシンプルに表されます。 STR strength ストレングス  筋力。力の強さ、体の大きさや丈夫さを表す数値です。武器の使用制限や敵に与えるダメージに影響します。 DEX dexterity デクスタリティ  敏捷。行動の早さ、手先の器用さ、攻撃の命中させやすさに関係する値となります。 SEN sense センス  感覚。感覚の鋭さ、自然と働いている注意力や自己防衛本能を表す数値です。戦闘での回避能力にもかかわります。 WIS wisdom ウィズダム  知恵。賢さ、知識、交渉を行うときの魅力、そして魔法を使う力を表す数値です。「先読み」という意味で、戦闘時の行動順番にも関わってきます。 1-2 能力値の決定  すべての基本能力値の初期値は「5」です。すなわち、次のようになります。  STR 5 DEX 5  SEN 5 WIS 5  ここから、下げたい能力値を各々、1か2、下げることができます。そしてその値だけ、望むところに加算できます。  例えばDEX、SEN、WISをそれぞれ−2して、STRを+6することができます。  あるいはDEXを1下げてSTRを1上げ、WISを2下げてSENを2上げる、ということなどができます。 1-3 その他の数値 HP ヒットポイント  現在の負傷や疲労の状態を表すものです。  「STR+DEX+20」がHPとなります。 MP マジックポイント  現在の精神力を表すものであり、魔法(使えるセッティングでは)を使用できる容量を表します。  「SEN+WIS+10」がMPとなります。 EP エフェクトポイント  冒険者がどれだけ重要な運命を持っているかの数字です。最初は0です。 EXP エクスペリエンスポイント  EPをエフェクトに使用することによって、EXPにすることができます。キャラクターの成長に使用します。 命中値  DEXの数値に、武器や防具による修正値を加えたものです。攻撃時の命中判定に使用される基本値となります。 回避値  SENの数値に、武器や防具による修正値を加えたものとなります。。防御時の回避判定に使用される基本値です。 ダメージ  攻撃が命中した際、敵に与えるダメージとして使用される値です。装備している武器のダメージ値となります。 アーマー  受けたダメージから引くことができる基本の数値です。装備している防具によるアーマー値を合計したものとなります。 JP ジョブポイント  職業を選択するために使用できるポイントです。最初のJPは1となり、これを支払って職業(ジョブ)を獲得することができます。 2 行為判定 2-1 物語と行為判定  行為判定とは、ダイスを用い、なんらかの行為が成功したか、失敗したかを判定するためのものです。  行為判定は、GMの指定する能力値を目標値とし、2DRして目標値以下が出れば、その行為は成功となります。  このとき、GMはその行動の難しさによって、目標値に次のような修正値を加えてください(目標値が高ければ、成功しやすくなるわけです)。   充分に有利:+3   容易:+2   簡単:+1   困難:±0   難しい:−1   かなり難しい:−2   非常に不利:−3   まず不可能:−5  難易度によって目標値が0以下となってしまった判定は、判定そのものを行うことができません。  難易度による修正値を決めるのは、GMの役割です。しかし、それはきちんとPLにも理解できるものでなければなりません。GMはどのような理由で、難易度を上げるのかを説明する必要があります。  ただし、ダイスが6と6の目であった場合、「ファンブル」と呼び、無条件にその判定は自動失敗となります。  ファンブル表を振り、どのようなトラブルが起こったのかを決定してください。 2-2 使用する能力値  行為判定のとき、GMは4つの能力値の中から、判定にふさわしいものを指定します。 STRに関係する判定 ・体格を誇示して威嚇する ・踏みつける ・重いものを持ち上げる ・なにかを叩き壊す ・しがみつき、落とされないようにする ・押さえつける ・病気や毒に抵抗する ・酔わない、疲れない DEXに関係する判定 ・狭い場所、揺れる場所などを進む ・ジャンプしたり、着地したりする ・細かい手作業をする ・素早く動く SENに関する判定 ・隠されているものに気づく ・不意打ちに気づく ・素早く反応して動く ・なにかを探し、見つける ・音を聞き取る ・味を感じ取る ・予感を感じる WISに関係する判定 ・必要な知識を持っている ・学習や判断をする ・交渉を行う ・複雑な装置を理解し、操作する ・記憶する、記憶を呼び戻す。 2-3 能力値にない判定  四つの能力値では表現しきれない判定もあります。例えば純粋な幸運さなどです。このような判定に関しては、5を基準として判定を行ってください。 2-4 対抗の判定  力比べをしたり、早さを競ったりする場合、単純な場合では基本的には能力値の高いほうが自動的に勝者とします。  しかし、弱者にも勝ち目があるような場合、競う両者が同時に判定を行います。両者成功した場合は、目標値を双方−1したうえでさらに続け、先に判定に失敗したほうを敗北者とします。同時に失敗したのであれば、その勝負は引き分けとします。 2-5 GMが行う行為判定  GMが、能力値設定のないNPCやモンスターの行動のために行為判定を行わねばならない場合もあります。下記の能力値基準から適切に決定し、判定の目標値として使用してください。 能力値基準  3  劣っている   例:子供の筋力  5  平均的   例:たくましい青年の筋力   7  優れている   例:高名な英雄の筋力  9  非常に優れている   例:大きな怪物の筋力 2-6 ファンブル表  ファンブル表は次のようなものです。1d6で結果を決定してください。 「一般ファンブル表」 1 行動は失敗であるが、試みを繰り返してもいい。 2 行動によって悪い状況を招いてしまった。次にこの行動をするときは難易度が−2される。 3 行動はひどい結果を巻き起こし、この試みはもう二度と繰り返せない。 4 行動時に怪我、負傷してしまった。HPが−5される。 5 行動時に不安や精神的打撃を蒙った。MPが−5される。 6 失敗がなんらかの大きなイベントを巻き起こす。GMはドラマティックな展開を用意すること。 3 戦闘ルール 3-1 ターン  戦闘は「ターン」と呼ばれる時間単位で処理します。1ターンはおよそ10秒を意味します。  1ターンでできることは次のことです。 移動と攻撃:6m以内移動して、もしくは静止したまま攻撃を行います。 慎重な移動:6m以内、危険な場所を通るときや、見つからないように隠れたりしながら、慎重に移動します。 走行:走って20m移動します。 準備:しまってある武器や物品を取り出します。また、射撃準備が必要な武器の準備をします。 使用:物品や魔法のアイテムなどを使用します。 魔法:魔法を使います。魔法は静止したままでないと使用できません。騎乗しながらの魔法は使用できません。 立ち上がる:倒れている場合、立ち上がって体勢を整えます。 3-2 行動決定と順番  行動するのは、WISの高い者順です。自分の順番になったら、何を行うかを決定し、判定を行います。 3-3 ターンをまたがる時間範囲  呪文の効果などで「3ターンの間」などとあるものがあります。これは、その呪文が唱えられたターン(0ターン)から効果を発揮し、次のターンを1ターンめと数え、3ターンめの行動処理がすべてが終わったときに効果終了する、という意味です。 3-4 遭遇と間合い  戦闘が始まったら、GMはPLに対し、どのような間合いで敵と遭遇したか、戦闘が開始されたかを告げます。また、戦場がどのような状況であるのかを説明してください。  距離関係は、次の3種類で表されます。 格闘距離:接近戦を行う距離です。0〜10m 射撃距離:射撃武器のみ使える距離です。10〜100m 超射撃距離:射撃武器が使えない距離です。100m〜 3-5 武器と防具  武器と防具のデータには、次のような数値があります。 価格:一般的な流通価格。単位はダラー($)。 装備条件:武器や防具を使用する能力値条件。条件を満たしていない場合にはペナルティがつく。武器の場合は命中修正が−5、ダメージが−5となる。防具の場合は回避修正が−5、アーマーが−5となる。ただしダメージ、アーマーは0未満にはならない。装備条件が二つある場合、その両方を満たしていないとならない。 命中修正:命中値に加えられる数値。使用する武器に、装備している防具の命中修正をすべて足し合わせて使用する。 回避修正:回避値に加えられる数値。使用している武器、防具の回避修正をすべて足し合わせて使用する。 ダメージ:その武器を使用して、相手に与えることのできる基本的なダメージ。 アーマー:その防具によって、受けたダメージを軽減できる数値。装備している防具のアーマー値をすべて足し合わせて使用する。 3-6 装備の確定  戦闘開始前に、どのような装備を持っているのかの確認を行い、戦闘に使用する数値はどうなるのかの計算を行う必要があります。  武器には片手用と両手用があります。片手用は左右に1本づつ持つことができますが、1ターンに使用できるのはどちらか1本のみです。冒険者には利き腕という概念はなく、両方の手を同じく扱うことができます。  手にもっているだけで(あるいは体につけているだけで)、使用する意図のない武器の数値は足し合わせなくてかまいません。  防具はメイル、ヘルメット、ガントレッド、シールド、オーバーウェアの四種類があります。それぞれ1つづつしか装備することができません。ただし、オーバーウェアのみはいくつでも重ねることができます。  両手用の武器を持っているときはシールドを装備することはできません。  防具は身につけているものの数値をすべて足し合わせます。  このゲームにおいては、射撃武器の弓や弾の数については厳密に管理しないでかまいません。何本持ち歩いているのかを管理する必要はありませんし、使用したあとに買い足したりする必要もありません。 3-7 戦闘の判定手順  使用する武器、そして攻撃する相手が確定したら、次のような手順で攻撃の結果を判定します。 1)命中判定  攻撃側が2DRで「DEX+命中修正」を目標値とする判定を行い、成功すれば攻撃側の攻撃は有効であったということになる。失敗すれば、攻撃は空を切る。 2)回避判定  防御側が2DRで「SEN+回避修正」を目標値とする判定を行い、成功すれば回避を行ったことになり、攻撃は空を切る。失敗すれば攻撃は命中したことになる。 3)ダメージの確定  攻撃側は使用した武器のダメージを防御側に伝える。防御側はダメージから、自分のアーマーを引き、その値を負傷としてHPから減らす。アーマー値のほうが大きく、この値が0以下となったときは、0とする。 3-8 戦闘時のファンブル  命中判定、回避判定で自動失敗がおきたとき、下記のファンブル表を用います。1d6で決定してください。 「命中判定のファンブル」 1 武器が自分の体に命中する! この攻撃が自分に当たったものとして、ダメージを決定する。 2 手がすべり、使用した武器を、足元に取り落としてしまう。 3 手がすべったはずみに、使用した武器が10m向こうに放り出される。自分は尻餅をついている。 4 力んだはずみに唇を噛み、口から血をたらす。 5 使用した武器が破損してしまう。もう使い物にならない。 6 手からすべった武器が偶然にも相手に深々と突き立っている。相手はHP0で即死。 「回避判定のファンブル」 1 急所に命中する! アーマーは有効だが、アーマーで減った後のダメージは倍になる。なおかつ自分は転倒する。 2 攻撃の衝撃で、持っていた武器、もしくは盾、いずれかひとつを足元に取り落としてしまう。 3 攻撃によって、使用している防具、なければ衣類が一つ破壊され、脱げ落ちる。 4 命中がひどい苦痛を起こし、思わず口から吐き戻してしまう。 5 防具のないところに命中する! アーマーは0となる。 6 哀れ、当たり所が悪く、HP0で即死。 3-9 騎獣と戦闘  騎獣に乗って戦闘するときは、そのターンにおいて「騎手」と「騎獣」のどちらが攻撃するのかをまず決定します。双方が同時に攻撃行動を行うことはできません。  騎獣に乗っている者を攻撃する者も、「騎手」と「騎獣」のどちらに攻撃を行うかを決定してください。  騎獣が気絶や死亡、あるいは転倒などなんらかの理由によって倒れたとき、騎手はそこから投げ出されます。  このときDEX判定を行い、失敗すれば同じく転倒します。成功すれば即座に騎獣から離れて戦闘を継続することができます。 3-10 射撃武器の使用  ほとんどの射撃武器は、装填と射出を同ターンで行うことができます。しかし、準備に時間のかかる武器に関しては、それぞれに必要な装填時間を付記してあります。このターン数だけ、準備行動を行わなくてはならなりません。この行動は、途中で中断されても、また継続して準備時間に数えることができます。  射撃において目標への命中判定が失敗し、なおかつ、その目標の間合い以内に他の対象がいた場合、攻撃者はその中のどれかを選び、「代わりに命中する可能性がある」と指示してください。  指示された対象は回避の判定を行います。この回避に失敗した場合、攻撃はそのものに命中します。  回避が成功した場合で、さらに他の存在がいる場合は、そのものが「代わりに命中する可能性がある」ことになり、同様に回避判定を行います。  攻撃がどれかに命中するか、あるいはすべてが回避成功するまで、この判定は義務として敵味方を問わず、行わなくてはなりません。 4 負傷と回復 4-1 HP減少の影響  ダメージによってHPが減少すると、次のような状態になります。 最大値の半分以下:「苦痛状態」  具体的なペナルティはないが、心理的に追い詰められる。劣勢を意識し、撤退を考えるようになる。 5以下:「気絶状態」  気を失い、その場に倒れ伏す。HPが6以上になるまで、意識なく昏倒を続け、脈拍と呼吸数が下がる。 0:「死亡状態」  心臓が停止し、瞳孔が開く。脳活動は停止し、肉体は肉塊と化して腐敗を始める。HPは0を下限とするので、余分のダメージがあったとしても0までとし、マイナスにはならない。 4-2 応急手当  1ターンを用い、ダメージを負った者に応急手当を行うことができます。DEX判定を行い、成功すれば、新たなひとつのダメージに対して1d6の回復をさせることができます。  応急手当は、それを受ける者もそのターンにはまったく行動を行えません。  この回復は減少量を上回りません。繰り返し行っても、あるいは応急手当をする人物が換わっても、余分に回復が行えるわけではありません。  応急手当の後、さらにダメージを負った場合、それに対する手当てをすることは可能です。 4-3 自然治癒  HPが1以上あれば、体を休ませていればHPは回復してゆきます。  冒険者やモンスターの場合、1時間の睡眠で1のHPを回復させることができます。または3時間の休息(栄養をとって体を休め、あまり激しい運動をしない状態)で1のHPを回復させることができます。  最大で、一日の12時間を睡眠とし、12時間を休息とするような療養生活を行うことができます。これによって、一日あたりのHPの回復量は16ポイントとなります(魔法などの手段によって睡眠を増やしても、これ以上の回復にはなりません)。  ただし、HP5以下の気絶状態で、不潔であったり、気温が過度に高いもしくは低いなどの、劣悪な環境で放置された場合、この治癒は働きません。  HP5以下で、手当てをされずにそのまま放置された場合、逆に1時間あたり1HPを失ってゆきます。 4-4 死亡からの回復  HPが0になって死亡している場合、3分以内であれば、なんらかの手段によってHPを1以上に回復させれば、問題なく蘇生することができます。  それ以降は通常の手段では蘇生することができません。 4-5 状態異常  次のような状態異常があり、それぞれに回復の手段があります。回復のための判定は、1ターンに1回だけ行うことができます。この判定をする場合、他の行動をとることはできません。 睡魔:スリープ  強い眠気を感じて、眠り込んでしまう状態です。眠っている者に対しては、攻撃は自動的に命中します。  WIS判定で成功すれば、睡魔の効果を打ち消し、目覚めて行動することができます。 麻痺:パラライズ  体にしびれが走り、自由に動かせない状態です。すべての判定に−3されます。  STR−3の判定に成功すれば、麻痺の効果を打ち消すことができます。 石化:ストーン  麻痺の強いものであり、体が石のように固まって動かなくなります。まったく行動ができません。  石化は魔法的な状態であり、自然に回復することはありません。しかし、石化したままの状態で、呼吸や血流が止まり、食事もとらずにいても、死亡することはありません。また、歳をとることもありません。意識ははっきりとしており、見たり聞いたりすることは可能です。  石化した者に対する攻撃は自動的に成功します。しかし、高い硬度となっているので、アーマーは+10されます。  石化に対しては、WIS−3の判定を行い、成功すれば回復することができます。 毒:ポイズン  体内に入った毒が、内側から内臓を破壊してゆきます。1ターンあたり1ダメージを受け続けます。  STR判定に成功すれば、毒の効果は終了します。 猛毒:バッドボイズン  毒の強いものです。これは1ターンあたり5ダメージを与えます。  STR−3判定に成功すれば、毒の効果は終了します。 魅了:チャーム  魅了され、敵意を失います。チャームされた者は、チャームした者を攻撃することはできません。また、チャームした者が命令するのなら、それが直接的に自分を害するものでなければ従ってしまいます。命令が味方を攻撃するというものでも従います。また「目隠しをして前に歩け」といって崖に向かわせるようなものでも従ってしまうことになるでしょう。  WIS−3判定に成功すれば、チャームの効果は終了します。あるいはチャームした者が死亡するか、他の者にチャームされた場合には効果はなくなります(他の者にチャームされたら、対象が移ります)。 狂乱:バーサーク  野獣的に、無我夢中で戦闘に没頭します。WISが−3され(最低は1)、知的な行動を取ることができません。これによって、敵も味方も関係なく、最も近い敵に、現在持っている武器で(なければ身近な武器を入手して)攻撃を繰り返します。  命中判定に+3、ダメージに+3されます。またHPが5以下になっても気絶状態になりません。HPが0になったときに死亡します。  WIS−3判定に成功すればバーサークは終了します(もし望むならこの判定は行わなくても構いません)あるいはすべての敵がいなくなったときに終了します。 5 MPと魔法 5-1 MP減少の影響  MPは精神力を表します。  精神的なダメージや魔法を使ったときなどに減少し、1時間の睡眠で3ポイント回復します。 最大値の半分以下:「精神苦痛状態」  具体的なペナルティはないが、心理的に追い詰められる。憂鬱になり、消極的や陰険な性格になる可能性がある。 5以下:「失神状態」  気を失い、その場に倒れ伏す。MPが6以上になるまで、意識なく昏倒を続け、脈拍と呼吸数が下がる。 0:「精神死亡状態」  心臓が停止し、瞳孔が開く。脳活動は停止し、肉体は肉塊と化して腐敗を始める。MPは0を下限とするので、余分のダメージがあったとしても0までとし、マイナスにはならない。 5-2 魔法の習得  セッティングによっては、PCは魔法を修得することができます。習得できる数、習得の方法はジョブや魔法体系によって指示されます。 6 エフェクトポイント 6-1 EPを使う  2DRによって蓄積されるEPポイントによって、冒険者は奇跡(エフェクト)を起こすことができます。エフェクトはいつでも好きなときに起こすことができます。これは宣言した瞬間に適用されるものであり、一般的な行動順番とは関係しません。  EPはシナリオが終わったら破棄されてしまいます。効果的に使用してください。 ・判定目標値を+5する:5EP ・戦闘時行動を追加で1回行う:5EP ・そこにいるNPCが援助をする:5EP ・NPCが好意を抱く:5EP ・敵が1ターン、行動をためらう:5EP ・必要な一般装備が手に入る:5EP ・武具が一時的に手に入る:5EP ・自分のHPやMPが0になったとき、1にする:5EP ・ザコ敵(重要ではない敵/GMの許可による)が1体、逃走する:5EP ・500$相当の宝を見つける:5EP ・魔法の品が一時的に手に入る:10EP ・指定するNPCが都合よく登場する:10EP ・友好的なNPCが恋情か忠誠心を抱く:10EP ・他の者のHPやMPが0になったとき、1にする:15EP ・敵対的なNPCが、敵対を思いとどまる:15EP ・時間を巻き戻す(実プレイ時間で10分以内の、すでに起こったゲーム展開をなしにする):20EP ・敵を一体、退去させる:20EP 6-2 EXPを使う  使用したEPは、EXPとして加算されます。EXPを消費することによって、キャラクターを成長させることができます(使用できなかったEPはEXPにならずに破棄されてしまいます)。  EXPによる成長は、シナリオが終わってから可能です。 ・武器ひとつのダメージを+2する:5EP ・防具ひとつのアーマーを+2する:5EP ・武器ひとつの命中修正を+1する:5EP ・防具一つの回避修正を+1する:5EP ・能力値を+1する:15EP ・ジョブポイントを+1する:20EP =================================================== ver.2.0